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8月によせて

こんにちは。

今日は少し違うテーマです。読んでいただければ幸いです。

当クリニックのモットーは「あらゆる方に広く門戸を開く」です。

これはドイツでの臨床研修時代の体験がもとになっています。

この8月は戦後の節目や世界情勢なども相まって、例年以上に平和について

考える方が多いかと思います。

戦争を知らない私達は平和の大切さを理解していても、日本ではその実感を

得る機会は多くありません。

それが覆されたのはドイツの臨床研修での体験でした。

かつて民主化運動の中心でもあったミュンヘン大学は特に印象的でした。

ミュンヘン大学には身も心も傷ついた人が連日診療にやってきます。

紛争地域からの逃避行で疥癬や伝染病に罹患した家族、爆撃で足に大きな傷を負った男性。新天地でも安心はできません。

 

医療に携わる同僚の医師やスタッフもまた紛争地域の出身者が多いのです。

いつもは陽気な看護師長も東欧からの避難者なのでした。

ドイツ語でのコミュニケーションが取れない方も多く、そこでは皆が率先して通訳を引き受け、女性をいたわり子供を励ます。プロとして人として仕事(医療)に向き合うチームを誇らしく思いました。

一方で3世なのにもかかわらず、難民のくせにと中東系の同僚医師を叱りつけるドイツ人患者もいました。戦争や増悪の根は深いのです。

また当時ウクライナから見学に来ていた同僚達は、今どうしているのでしょう。

今年の夏もそんな光景を思い出します。 

 

当クリニックのモットーである「あらゆる方に」は、世界のあらゆる方に

暖かく門戸を開く、というドイツの臨床研修時代のチームの精神から来ています。

誰もが安心して暮らせる世界になりますように。

 

写真はミュンヘン大皮膚科の講堂。

当時の教授が独裁者の侵入を許さなかった平和のシンボルです。

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